この記事はこんな方、こんなお困りごとにおススメです
- 排水処理設備の施設管理ご担当者様
- これから排水処理設備を導入しようと検討中の方
- 生産の増大で、工場の新設を検討されている方
- 敷地面積が小さいのでコンパクトな排水処理設備をご希望の方
省スペースには高いMLSS濃度での運転がカギ
活性汚泥法による処理では、排水中の汚れ分を微生物が分解することで、排水を浄化します。
微生物の量は一般的に曝気槽内のMLSS濃度で示され、汚れの程度や沈降工程などを考慮し、通常2000~3000mg/Lの濃度になるように調整されています。通常、これ以上MLSS濃度を高めてしまうと沈殿槽での沈降不良といったトラブルが発生します。
しかし、汚泥の沈降工程が不要であったり、このトラブルを考慮しないで良い処理の場合は、高いMLSS濃度での処理が可能となる場合があります。高いMLSS濃度が可能ということは、小さな槽内で多くの微生物を保持した状態での処理が可能ということになるため、省スペースでの処理が可能となります。
方法1:膜分離活性汚泥法による処理
この方法はこんな現場におすすめ
- 可能な限り管理に手間をかけたくない
- 処理水へのキャリーオーバーはいやだ!
膜分離活性汚泥法は、MF膜を用いて活性汚泥と処理水を分離する方法です。従って汚泥と処理水の分離のための大きな沈殿槽が不要なため、設備のためのスペースが大幅に低減できます。
また、膜分離活性汚泥法では汚泥濃度を7000~15000mg/L程度まで高めた運転が可能なため、小さな曝気槽で対応が可能です。
方法2:特殊流動担体の活用
この方法はこんな現場におすすめ
- 既存の設備で処理が間に合わなくなってきた
- 設備の変更は難しいが、処理機能を向上させたい
特殊流動担体は、1つにたくさんの微細な穴を持ち、その中で微生物を多く保持しています。MLSS濃度を高く保持したまま処理が可能なため、同じスペース内で高効率に排水の浄化が進みます。
曝気槽の前段に流動担体槽を設ける、または曝気槽が複数ある場合は、その一つを流動担体槽にするなどして導入が可能です。すでに槽があれば、流動担体を流しこむだけで(流動担体の漏れ出し防止機構は必要)導入が可能なので、比較的簡単に機能の向上が可能です。
方法3:バイオモジュールの活用
この方法はこんな現場におすすめ
- 既存の設備では処理が間に合わなくなってきた
- 既存の設備だけで処理機能をアップさせたい
- 処理水に懸濁物質(SS分)が混じることがある
バイオモジュールは比表面積が広く、微生物を高濃度に保つことが可能です。また、バイオモジュールは固定されているため、接触材の漏れ出しなども起こらず管理が簡単です。
また、微細なフロックなどがモジュールに付着することにより、沈降不良が起きづらい性質も持っています。
既存の曝気槽を改良してバイオモジュール槽とすることで、導入が可能であるため、新たな槽を導入する手間やスペースが不要であるため、既存設備を活用した、処理機能の向上に最適です。
既存設備を活かした排水処理設備をご提案します(外部サイトへ)